昨今、物件価格の上昇や人口減少による賃料下落等、より厳しさが増す不動産経営において、「修繕費用、リフォーム費用のコストダウン」はその重要性が日に日に高まっていると感じています。
私は遠方の物件ばかり所有しているため、修繕やリフォームを自分で行うことはあまり多くありませんが、コンサル契約を結んでいただいたお客様の物件の修繕やリフォームをお手伝いするケースも増えてきたので、インパクトを購入することにしました。
「工具なんて、どれを買ったらよいのかわからない!」
という建築にあまり詳しくない、いわゆる「サラリーマン大家さん」の方もいらっしゃると思うので、インパクトの選び方についてご紹介します。
2. 必要な電圧(パワー)を決める
3. 必要なバッテリー容量を決める
以上、3点が主な選択基準になります。補足のアドバイスとしては、インパクトドライバはDIYにおいて必須の工具のため、作業の効率や作業時のストレス低減等を考えると、高くても高性能なものが絶対におすすめです。
1.どのメーカーにするか決める
まず重要なのが、メーカー選びです。インパクトドライバは、国内外を含め、数多くのメーカーから発売されています。ただし、私の経験上、職人さんたちの道具を見ると、完全に「マキタと日立工機の2強状態」です笑
この2社に関しては、どちらを選んでも失敗することはまず無いと思いますので、特にこだわりが無ければ、マキタか日立工機のどちらかにしましょう。
なお、電動工具はインパクトドライバだけでなく、徐々に買い足していく方が多いと思います。リチウムイオン電池を複数の電動工具で共用するため、最初に購入したメーカーで揃えることになるので慎重に検討しましょう。
(1)マキタの特徴
マキタは国内トップシェアで、その豊富な品揃えが特徴です。18Vシリーズだけで172モデル、電動工具全体では340モデルのラインナップを誇ります(2018年1月時点)。
また、多くの職人さんが、アフターサポート体制を重視して、マキタを選んでいます。職人さんたちにとっては、まさに商売道具のため、故障したときに、1日も早く修理する必要があるためです。
その点、マキタは全国115の営業所があり、サービス拠点数71の日立工機を大きく上回っています。ただし、私が住む静岡県内においては、マキタと日立工機いずれも沼津、静岡、浜松の3ヶ所です。お住まいの地域によって状況も異なるので、事前に確認しましょう。
(2)日立工機の特徴
日立工機はマキタと比べるとサービス拠点数は若干劣るものの、その優れた技術力に定評があります。具体的には、一般的な整流子モーターと比べ、断線トラブルやカーボンブラシの交換等が不要な日立工機独自のブラシレスモーターを採用している等です。
この辺りの独自技術については、私を含め素人にはなかなかわかりづらい部分もありますが、バッテリーに関しては、明らかに日立工機がリードしています。
≪ バッテリー性能比較 ≫
マキタ | 日立工機 | |
充電所要時間 | 55分 | 30分 |
充電可能室温 | 10℃ ~ 40℃ | -10℃ ~ 40℃ |
6.0Ahバッテリーの充電所要時間を比較すると、マキタが55分なのに対して、日立工機はわずか30分です。バッテリーが2つあれば、1つを使用中にもう1つを充電できるのでさほど問題ありませんが、いざというときには、この充電スピードは大きなアドバンテージになります。
また、充電可能室温についても、マキタは10℃から40℃であるのに対し、日立工機は-10℃から充電可能です。こちらも余程の寒冷地でない限り問題ないと思いますが、日立工機であれば氷点下の環境下でも充電可能です。
2. 必要な電圧(パワー)を決める
メーカーが決まったら、つぎは電圧(パワー)を決めます。基本的には、18Vか14.4Vの二択で良いと思います。
18Vの方が、長時間作業が可能になりますが、その分電池が重くなり、価格も高くなります。メーカーは14.4Vから18Vへの意向を進めていますが、プロユースでない限り、個人的には14.4Vで必要十分だと感じています。
「大は小を兼ねる」と考える方については、18Vをおすすめします。
3. 必要なバッテリー容量を決める
3.0Ahや6.0Ah等の表記がありますが、記載された数字は連続作業可能時間を表しています。例えば、同じ工具を同じ使い方で使用した場合、3.0Ahが30分間使用可能であれば、6.0Ahは60分間使用できます。
どの工具を使うか、その消費電力量によって、連続作業可能時間は当然異なりますが、同じ工具を同じ使い方で使用した場合、6.0Ahは3.0Ahの2倍の時間、連続して使用できるということになります。
一点だけ注意したいのが、対応機種の問題です。最新の機種であれば問題ありませんが、旧製品には6.0Ah非対応の製品もあるので、その点は注意が必要です。
4. 最終的に私が購入した機種
以上、3項目を踏まえて最終的に、私は「マキタのTD160DRFXB」を購入しました。「マキタ、14.4V、3.0Ah」です。
こちらを購入した最大の理由は、知り合いの業者さんの多くがマキタユーザーだからです。自分が持っていない電動工具を借りることができます。
電圧についても、14.4Vを使用している業者さんが多く、少し前の電動工具を使っているケースも多々あるため、バッテリーは汎用性の高い3.0Ahにしました。完全に知り合いの業者さんを利用する気です・・・w
私のように知り合いの方から借りることができず、基本的には自分で準備するしかないという方には、日立工機の方がオススメです。修理のWEB受付も開始されたので、サービス拠点数の問題も解消されつつあります。
毎日使用する職人さんでもなければ、万が一故障した場合、修理に多少日数がかかっても大きな問題にならないと思います。バッテリーの充電スピードや充電可能室温の違いは大きいですし、ブラシレスモーター等もわかりづらくはありますが、耐久性の観点から安心です。
今回ご紹介したインパクトドライバをはじめ、電動工具を活用し、自分でできるところは自分でリフォームし、上手にコストダウンに繋げましょう。w