経済的メリットが全く無い「蓄電池」を私が採用した2つの理由

現在建築中の自宅では蓄電池を採用することにしました。目的は「非常用電源の確保」です。私たちが暮らす静岡県は「マグニチュード8クラスの東海地震が発生する切迫性」が気象庁のホームページでも指摘されています。

万が一、真冬の厳寒時に地震が発生したときに2人の娘は・・・

今回、私と妻だけであれば、設置コスト(約150万円)の問題で蓄電池の採用は見送っていたと思います。2017年現在、残念ながら設置コストの回収は全く期待できません。

蓄電池による電気料金削減効果

電気料金が安い「ナイトタイム(16円/kWh)」に充電し、「@ホームタイム(28円/kWh)」に使用します。この差額分(12円/kWh)の電気料金が削減できる仕組みです。

私は容量6.4kWhのオムロン社製のハイブリッド蓄電池を採用しましたが、毎日使用できるのは6.4kWhの80%、5kWh程度です。

リチウムイオン電池の寿命を長くするために、どのメーカーも「使用するのは容量の80%程度に留めて、20%程度を残した状態から充電する」ように設定しています。

6.4kWhをすべて使い切ってから充電する(充電深度を深くする)ことも可能ですが、その場合、リチウムイオン電池の寿命が短くなってしまいます。ちなみにスマートフォンのリチウムイオン電池も同様ですので、バッテリーを使い切るのは控えましょう。

充電深度を浅くすると寿命は長くなりますが、蓄電池コストは高価になります。ということは経済的に最適な充電深度が存在するはずですが、あまり興味がないので、そこはメーカー設定にお任せです笑

1日に使用できる電力が5kWhの場合、実際に削減が期待できる電気料金は、以下のとおりです。
①1日: 5kWh × 12円 = 60円
②1ヶ月: 60円 × 30日 = 1,800円
③1年: 60円 × 365日 = 21,900円

少ねー!!150万円回収するのに70年近くかかるー!!笑

ということで、経済的メリット(電気料金の削減)が目的の方には、残念ながら全くオススメできない製品です笑

蓄電池の経済性以外のメリット

みなさんも十分把握されているとおり、非常用電源機能です。大地震による停電発生時でも、蓄電池に貯まっている電力を使用できます。

太陽光発電だけでは、日中の晴れているときしか電気が利用できません。蓄電池を設置すれば、太陽光で充電した電力を夜間や天気が悪い翌日も使用できます。

同時に使用できる電力は最大2,000Wで、設定を切り変えれば容量一杯の6.4kWhまで使用可能です。停電時にそのまま使用できる特定回路を最大6ヶ所指定できるので、コンセント電源ではない照明等も使用することが可能です。

私は以下の6ヶ所を特定回路に指定しました。
①冷蔵庫(300W)
②無線ルーター(100W)
③ダイニングLED照明(50W)
④トイレ水栓+照明(50W)
⑤洗濯機(500W)
⑥フリーコンセント

①冷蔵庫と②無線ルーターは常時利用のため、合計400Wは固定です。これしか利用しなければ、16時間稼働できる計算になります。太陽が沈んでから翌日の太陽が出るまでは十分持ちます。

また、約15kWの太陽光発電システムを設置したので、太陽が出ていれば日中はストレスを感じることなく電気を使用できます。さらに余った電気は蓄電池に充電できますので、雨が数日間降り続かない限り、一定の生活は保つことができるようになりました。

あとは水や食料等の備蓄品をしっかり準備したいと思います!

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